Ⅵ-2 Nice Chain(New)
Nice Chain は、2択連鎖の仕組みを活用した Chain 系の手筋を集約・統合し、より一般化した攻略手法で、排除マスの考え方に特徴のある、Ⅰ型~Ⅲ型の3パターンに分れます。
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〔1〕 Nice ChainⅠ型 (両端同値、交点攻略型)
2択連鎖の両端(始点・終点)が離散した2ブロックに配置され、両端のどちらかが同じ数字Xとなる攻略形で、両端から共通に見える交点が排除マスになります。
左図は、Nice ChainⅠ型の攻略形を模式化したものです。
2択連鎖の仕組みで、両端のどちらかが必ず真となる為、共通に見える交点の灰色2マスから数字 X が排除されます。
但し、排除マスが如意棒の線上等で無効の場合あり。
以下に Nice ChainⅠ型 の攻略形の例を示します。
如意棒と2値マスの2択4連鎖で、始点と終点が如意棒と2値マスの組合せの例です。
始点と終点のB2・H8どちらかが必ず数字1となる為、共通に見える交点の灰色1マスから、数字1が排除されます。
H2は如意棒の線上の為、排除マスにはなりません。
如意棒と2値マスの2択4連鎖で、始点と終点が2値マス同志の組合せの例です。
始点と終点のB8・H2どちらかが必ず数字1となる為、共通に見える交点の灰色2マスから、数字1が排除されます。
交点2マスが有効な排除マスになる例です。
Nice ChainⅠ型 は 2-String Kite、Empty Rectsngle が最少形であり、XY-Wing、SD-Chain、
XY-Chain、W-Wing、M-Wing 等を包含した手筋となっています。
〔2〕 Nice Chain Ⅱ型 (両端同値、Skyscraper型)
2択連鎖の両端が、お互いに直接見えない位置で3連続ブロック内に配置され、両端のどちらかが必ず同じ数字Xとなる攻略形で、Skyscraper と同様な排除マスとなります。
左図は、Nice ChainⅡ型の攻略形を模式化したものです。
2択連鎖の仕組みで、両端のどちらかが必ず真となる為、共通に見える灰色6マスから数字 X が排除されます。
始点・終点のある両ブロック内に、3マスづつの排除マスとなるのが特徴となります。
但し、排除マスが如意棒の線上等で無効の場合あり。
以下に Nice ChainⅡ型 の攻略形の例を示します。
始点と終点が如意棒と2値マスの、2択4連鎖の例です。
連鎖を辿ると、B7=1、又は、H9=1のどちらかが真となる為、共通に見える灰色5マスから1が排除されます。
排除マスは左図のように、如意棒側に2マス、2値マス側に3マスとなります。
始点と終点が2値マス同志の、2択4連鎖の例です。
連鎖を辿ると、I2=7、又は、G8=7のどちらかが真となる為、共通に見える灰色6マスから7が排除されます。
両端が2値マス同志での排除マスは、始点と終点マスの両ブロック内に、3マスづつとなります。
左図は、2択連鎖が3連ブロック内に収まるシンプル形。
上段は XY-Wing の例で、B1=1又は、G3=1のどちらかが真となる為、灰色5マスから、数字1が排除されます。
下段は、B9=8又は、G7=8のどちらかが真となる為、灰色3マスから、数字8が排除されます。
右下ブロックで8は、如意棒の線上の為、排除マス無し。
Nice Chain Ⅱ型 は Skyscraper が最少形であり、XY-Wing、SD-Chain、XY-Chain、W-Wing、M-Wing 等を包含した手筋となっています。
〔3〕 Nice Chain Ⅲ型 (両端異値、DD-Wing型)
2択連鎖の始点と終点が異なる数字となり、かつ、始点と終点がお互いに直接見える位置に配置されるパターンです。(詳細は、第5章の DD-Wing を参照)
左図は、Nice ChainⅢ型の攻略形を模式化したものです。
左図で始点・終点はブロック間での対峙となっていますが、ブロック内で同居のどちらでもOKです。
このⅢ型では、始点マスから終点の数字 Z、終点マスから始点の数字 X が排除されるのが特徴となります。
以下に Nice ChainⅢ型 の攻略形の例を示します。
如意棒の片端同士が、ブロック間でお互いに見える位置に配置された例で、排除マスが2マスになるタイプです。
B2・G2のどちらかを始点として連鎖を辿れば、B2=1、又は、G2=7のどちらかがが真となります。
このため DD-Wing の解法により、B2マスからは数字7、
G2マスからは数字1が排除されます。
如意棒の片端と2値マスが始点・終点になり、ブロック内でお互い直接見える位置に配置された例です。
H4=1、又はG6=7のどちらかが真となる為、H4マスから数字7が排除されます。
2値マスは、表記された2数字以外は入らないため、G6は排除マスにはなりません。
左図は、2択連鎖が3連ブロック内に収まるシンプルな攻略型で、始点・終点がブロック内・間での対峙例です。
上段は、如意棒の片端と2値マスがブロック内で対峙した例で、如意棒側のH3マスから数字7が排除されます。
下段は、如意棒の片端同士がブロック間で対峙した例で、B7マスから数字8が排除されます。
Nice Chain Ⅲ型 はDD-Wing の手筋がそのまま適用され、より下位の手筋はありません。
〔4〕 Grouped Nice Chain
2択連鎖において、如意棒同志、又は、如意棒と2値マスをブロック内で同値連結する場合、如意棒の片端に余分な数字:Fin を1個又は2個付けることができます。
如意棒の片側の複数の数字は、グループ化して1つの数字とみなす事で、通常の2択の同値連結と同様に連鎖を継続できる為、如意棒の活用範囲を広げるテクニックとなります。
左図は、Fin 付きの如意棒同志を、左上・右中ブロックで直角・並行2方向に連結した2択6連鎖の例です。
Fin 付き如意棒は、連鎖に影響を与えない為、始点・終点から共通に見える灰色マスから数字3が排除されます。
左上ブロックは直角連結で、Fin は1個まで、右中ブロックの平行連結では、Fin は1個又は2個付ける事が出来ます。
(如意棒の交点B1は連鎖が止まる為、Fin 付きは不可)
Fin 付き・如意棒と2値マスの連結例で、Fin が付かない場合と攻略結果は変わりません。
連鎖を辿ると始点・終点のB9・G2はどちらかが7になる為、共通に見える灰色2マスから、数字7が排除されます。
左下・右上ブロックのように、Fin は如意棒の片端に1個又は2個付ける事ができます。
〔5〕 Finned Nice Chain
Nice Chain のⅡ型・Ⅲ型の手筋において、2択連鎖の始点・終点に、ブロック間2択の如意棒が含まれるの場合、その如意棒に余分な数字:Fin を付ける事ができます。
始点または終点に Fin が付く場合、排除マスは、Fin 付きの側に限定され減少します。
◆Ⅱ型の Finned Nice Chain
下図左は Fin の付かない通常のⅡ型の例で、2択連鎖の始点・終点のどちらかが7となる為、灰色5マスから数字7が排除されます。
このとき下図右のように、如意棒の片端が Fin 付きの場合、排除マスは如意棒側だけに限定され、灰色2マスから数字7が排除されます。(Skyscraper の Fin 付きと同様)
◆Ⅲ型の Finned Nice Chain
次は、Nice Chain Ⅲ型の例ですが、2択連鎖の始点・終点が共に如意棒で、その如意棒の片端同士がブロック内で対峙する場合に、一方の如意棒の片端に Fin を付ける事ができます。
下図左は Fin の付かないⅢ型の例で、B3から数字7、C1から数字3が排除されます。
これに対し下図右の様に、一方の如意棒の片端を Fin 付きにした場合、排除マスは Fin の付かない如意棒側に限定され、C1から数字3が排除されます。