Ⅳ-5 XY-Wing
〔1〕XY-Wing の基本型
2値マスを3個使用する解法テクニックです。1つのマスを中心にして、残り2マスは、ブロック内と別ブロックに、中心のマスから見える両翼の位置に配置されます。
3マスに入る数字は3つだけで、中心は XY、他は XZ、YZ です。中心が XY どちらでも他のどちらかが Z となる為、2つの Z から共通に見えるマスから Z が排除されます。
中心はC4=12で、両翼はB6=13・H4=23で XY-Wing が成立。
中心のC4が1・2のどちらでも、B6かH4のどちらかが3になる為、共通に見える灰色マスから3が排除されます。
試しに、灰色マスのどこかに3を入れてみると、B6=1、H4=2となって、C4のマスに1・2どちらも入れる事ができなくなり、矛盾する事で検証できます。
◆XY-Wing の基本型の例
D3=12を中心に、F1=13・D7=23が中心から見える両翼の位置に配置され、XY-Wing が成立。
中心のD3が1・2どちらでも、F1・D7のどちらかが必ず3になる為、F8から3が排除され、F8=8が確定します。
◆3ブロックの XY-Wing の例
2値マスが3ブロックに分かれる XY-Wing の例です。
中心のB2が1・3どちらでも、H2・B8のどちらかが2になる為、H8から2が排除され、★=2が確定します。
◆XY-Wing の捜索方法
まず、事前準備として、交点戦法等で2値マスを丹念に抽出し、残さずPマークを書いておくのが基本です。次に、ブロック内・縦列・横行で共通の数字を持つXY、XZのマスを探し、見つかったら、3個目のYZのマスを探します。
◆XY-Wing の考え方の一般化
本項では、XYを中心にして、XYから見える位置にYZ、ZXを配置する考え方をしましたが、【始点】YZ→XY→ZX【終点】という連鎖と考えて、始点がYZどちらでも、始点と終点はどちらかが必ずZになる、という考え方もできます。
この連鎖の考え方の一般型が XY-Chain となり、後に達人の手筋として紹介します。
〔2〕XY-Wing の拡張形 (XYZ-Wing、WXYZ-Wing)
XY-Wing の中心マスは候補 XY ですが、この XY を XYZ、WXYZ に拡張する攻略のテクニックです。XYZ は3マス、WXYZ では4マスを使用し、各マスの候補数字には共通の数字 Z を含みます。
攻略の考え方は XY-Wing と同様に、中心のマスが XYZ、WXYZ どの数字になっても中心を含む各マスのどこかが Z になる為、共通に見えるマスから Z を排除できるというものです。
また、始点から終点への連鎖と考えて、始点の2択の XY がどちらでも・・・、という攻略手法を使う事もできます。
◆XYZ-Wing
中心マスはC4の123、共通の数字は2です。
C4が123のどの数字になっても、B6・C4・E4のどこかが2となる為、3マスから共通に見える灰色マスから2が排除されます。
◆WXYZ-Wing その1
中心マスはG4の1234、共通の数字は3です。
G4が1234のどの数字になっても、H6・G4・E4、B4のどこかが3となる為、灰色マスから3が排除されます。
◆WXYZ-Wing その2
中心マスはG4の1234、共通の数字は4です。
G4が1234のどの数字になっても、H6・G4・E4、B4のどこかが4となる為、灰色マスから4が排除されます。
(G4が2・3の場合は、E4・B4が2国同盟となる)
◆WXYZ-Wing その3
中心マスはG4の1234、共通の数字は4です。
G4が1234のどの数字になっても、H6・G4・E4、B4のどこかが4となる為、灰色マスから4が排除されます。
(G4が2・3の場合は、H6・I5が2国同盟となる)